Brahms : Quintet for Clarinet and Strings,in b,Op.115,

Biography

ブラームス:クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115

ヨハネス・ブラームスの《クラリネット五重奏曲 ロ短調》作品115は、作曲者の晩年に完成された、代表的な室内楽曲の1つである。

1891年の夏にバート・イシュルで作曲された。姉妹作の《クラリネット三重奏曲 イ短調》作品114と同時期の作品である。この2曲の初演は非公開を前提に、マイニンゲン公の宮廷において11月24日に行われた。演奏者は、クラリネット奏者のリヒャルト・ミュールフェルトとヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒム並びにマイニンゲン宮廷管弦楽団の団員たちであった。このときと同じ顔ぶれによる公開初演は、ベルリンにおいて12月10日に行われ、熱狂的な反響を得て全曲が繰り返し演奏された.

ブラームス:クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115の構成

4つの楽章から成る。全曲の演奏に36分程度を要するが、開始楽章をゆっくり演奏する風潮のために、39分前後掛かる例も少なくない。
第1楽章:アレグロ(ロ短調、6/8拍子、ソナタ形式)
第2楽章:アダージョ(ロ長調~ロ短調~ロ長調、3/4拍子、三部形式)
第3楽章:アンダンティーノ(ニ長調の間奏曲、4/4拍子)
第4楽章:コン・モート(ロ短調、2/4拍子、変奏曲形式)
楽器編成は、通常の弦楽四重奏にクラリネットを加えたものとなっている。

第1楽章:アレグロ

ロ短調、6/8拍子、ソナタ形式
GooglePlay Music : Quintet for Clarinet and Strings, Op. 115 in B Minor allegro

二つのヴァイオリンでさりげなく始められ、クラリネットの美しい主題は、枯淡というには艶めかしい。クラリネットの音域によって変化する音色を考えての弦との巧みな響きの交わりは曲想を深め、独特の雰囲気を醸し出す。展開部に入り、クワジ・ソステヌートにテンポを落としての静かな情緒には思わず引き込まれる。

第2楽章:アダージョ

ロ長調~ロ短調~ロ長調、3/4拍子、三部形式
GooglePlay Music : Quintet for Clarinet and Strings, Op. 115 in B Minor : adagio

甘く悲しい旋律がクラリネットで奏でられ、弱音器を付けた弦合奏が柔らかく和していく。第二部はクラリネットの巨匠性を示す技巧的な演奏が幻想的な抒情を濃く色づける。さらに甘美さを加えた第三部で静かにこの楽章を結ぶ。

第3楽章:アンダンティーノ

ニ長調の間奏曲、4/4拍子
舞曲風な優雅な曲想の中に、秋風のような寂しさが吹き込む。
GooglePlay Music : Quintet for Clarinet and Strings, Op. 115 in B Minor : andantino

第4楽章:コン・モート

ロ短調、2/4拍子、変奏曲形式
GooglePlay Music : Quintet for Clarinet and Strings, Op. 115 in B Minor : con moto
民謡的な素朴な主題が変奏され、自然に第1楽章の主題が再帰して印象深く全曲を結ぶ。